素振りの効用

野球やテニスのようなスポーツをこれから始めようという人は、きっちり素振りをすると良い。
100回ほど振ると、筋肉が痛んでくる。痛み始める部位は人によって違う。肩だったり、二の腕だったり、手首だったりするだろう。

重要なのはここからだ。

少しフォームを変えてみよう。どのように変えるかというと、いま痛み始めた筋肉を使わないように変えるのである。
特定の筋肉が真っ先に痛むというのが、即ちその人のクセであるから、その筋肉を使わないようにフォームを変えることは、クセを直す事に相当する。

そのようにして素振りを繰り返す事で、フォームは必然的に「最も合理的なフォーム」へと近づいてゆく。石が転がって角の落ちるが如く、フォームの角が取れて丸くなってゆくのである。

どんなスポーツにも共通して言える事は、如何にして小さな筋肉の力を抜き、大きな筋肉へ負担を集めるかという事である。小さな筋肉とは、手首や足首、二の腕のことであり、大きな筋肉とは、肩、腰のことだ。

発声もスポーツである。強く大きな声を出すには、いまラケットの素振りについて言った事とまったく同じ理屈が適用出来る。喉を痛めるのは、フォームが悪いのである。喉を痛めた時は、より正しいフォームを身につけるチャンスでもある。

もっとも、ここまで述べたのは全て「フルスイング」のための理屈であって、勝負に勝つ為にはもっと多様なフォームも必要となる。

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