Re: 手品とiPod – kawasakiのはてなダイアリー

手品とiPod – kawasakiのはてなダイアリー

Magician Geekを名乗った以上、手品に言及する記事には一応補足を入れてみる。

本文の趣旨とは関係が無いが、リンクされてる種明かし動画についてまず一言。
「やらねえよwwww」

まあ、そこそこ良く知られている手であり、やれと言われればできるが、普段はまず使わない手。
「カードが一番上に上がってくる」というプロブレムを解決する手段は、手品師一般に知られているだけで10やそこらはありまして、通常我々は、観客のレベルや視野を考慮して選択する。
上記リンクのものはかなり角度に弱いため、カメラのような固定視点向け。

でもタネはシンプルだ

さて、タネを見て「ふーん、なるほどね」とは、誰しもが思うことではあるが、ここをもう一歩掘り下げる。上記動画でやってることは何かというと、「観客に見えないように、トランプ全体の上半分と下半分を入れ替える」である。文章で書けばそれだけのことである。そのこと自体は、ちょっと本気で考えようとした人なら出てくる発想のはずなのだ。
「上下を入れ替えれば。。。いや、そんなこと出来るはずが無い」
重要なのはこの後半なのである。間違いなく一瞬思いついていながら、観客に気づかれずに上下を入れ替えるという動作を「物理的に不可能」と結論し、排除してしまう。
手品師は、指先の技術によってこの盲点を突く。

アップルは、HDDの隣にフラッシュメモリーを置いた。

仕事としてオーディオプレイヤを設計している人間であれば、当然これくらいのことは発想としてはあったはず。思いつきつつも、技術的もしくはコスト的な理由で諦めたのではないかと考えられる。この、「諦める」が、十分に検討した結果ならまだしも、上述の手品の例のように「直感的に」否定されていたとしたら不幸だ。

この「直感的否定」という事件は、アイデアを生み出す行為と、それを精製する行為を同時に行ってしまうときに往々にして発生する。これを避けるためのプラクティスが、ブレインストーミングである。

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