ほにたさん。
友人の突然の思いつきに便乗して登山。
1224mと聞いてもいまいちピンとこない。どれくらい寒いのか、雪は積もってるのか、道は凍ってるのか。アイゼンを用意したほうが良いのか。持ってないけど。
8:46新宿発のホリデー快速おくたま5号にゆらゆらゆられ、10:22に奥多摩駅に到着。
今回のメンバは5人。
普段はとてもお洒落にデコラティヴなファッションを着こなすお嬢様方が今日みたいな日はいったいどんな格好でやってくるのかと僕も興味があったが、一人は蛇革のスニーカで登場。
ヤッチャッタヨコレ。
まあ天気はとても良いし、今日に限らず今年は暖冬だし、雪道の無い事を祈るばかり。
アスファルトの道を20分ほど歩いた後、山道に入る。
とても初心者用とは思えない急斜面が突然始まった。
30分ほど急斜面を登ったところで、メンバは既に疲れを見せている。
地図を見ると、ルート全体の中で半分から2/3にかけてのあたりに「急坂」と書かれている部分がある。
なるほど、急坂だ。しかし、これがその急坂なら、もう半分登ったってこと?
我々の他に登山者は皆無だった。
山道も、道があるような無いような感じで、途中何度も不安に駆られた。
1時間ほど登ると案内板を発見、胸をなでおろす。同時に、頂上はまだまだ先だという事を知る。
今までも申し分ない急坂と思っていたところに、明らかに段違いの急坂が現れた。ロッククライミングほどではないものの、両手を使わずには登れないほどだ。これが急坂か。ということは、やっと半分ってことか。。。
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13:40に登頂。
ゆっくりだったがメンバ全員よく頑張ったと思う。
山の南側からずっと登ってきて、頂上で初めて、山の北側の斜面が視界に入る。
北側は一面の雪。真っ白な粉雪。これはちょっとした感動だった。
ここまでで、すれ違ったのは4人。
昼食。ご丁寧にだし巻き卵とかタコウィンナーとか。まったくもって登山らしくない。
ちなみに僕の用意はレーズンパン、干しあんず、干しいちじく、煎り大豆(節分だからね!)、干し芋。
どうだ登山家っぽいだろう。
14:50下山開始。
雪のせいで、進むべき道が本気で分からなくなった。
日陰なので方角もわからず、地図を見ても現在地もわからず。
道を間違えたら、気づくまで1時間はかかるだろう。それが山道というもの。往復2時間のロス。
下山前に日が落ちることになる。僕以外は誰も懐中電灯を持ってない。夜の寒さに耐えられる装備も無い。「遭難」の2文字が急に現実味を帯びてきた。絶対に間違えるわけにいかない状況だった。
「冬の登山は、夏のうちに一度登ったことのあるコースに限る」と言われている意味がこの時やっと分かった。
1つ道を間違うことが命に関わる。
運の良いことに、少し進んでみると雪の中に踏み固められた道をすぐに発見できた。
16:40公道に出る。
どこかでコースを外れたようだ。これも嬉しい誤算だった。公道に出ていれば、日没後も比較的安全である。
いざとなったらヒッチハイクも出来る。駅まではまだ距離があるが、皆アスファルトを踏んで喜んだ。
17:38鳩ノ巣駅に到着。
日没とほぼ同時だった。
無事でよかった。やれやれ。