小さな店員

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某所のモスバーガーで。20時のこと。
注文したオニオンポテトをトレイに載せて2Fの僕の席まで持ってきたのは、小学4年生くらいの少女だった。
「お待たせいたしました。ごゆっくりどうぞ。」
一瞬わけがわからなかった。森博嗣のワンシーンが頭をよぎった。
僕は、精一杯丁寧に声色を整え、「ありがとう。」と答えた。

数分の後、今度は水差しを持って再び現れた。
「こちらお下げしてよろしいでしょうか?」
僕は再び、「ありがとう」と言った。「お水も頂きます」僕も自然と丁寧語を話す。

さらに数分の後。
ちょうど僕の席の後ろにトレイの返却口があって、その、高さ160cmほどの木製の棚の最上部に、布巾があった。
少女はそれを取ろうとして、うっかり物音を立ててしまったようだった。
「どうもお騒がせいたしました。」
非の打ち所のない応対だった。なんというファンタジーだ。
僕は立ち上がり、布巾を取って少女に渡した。
「どうもありがとうございます。」
大きくて自然な笑顔で少女はそう答えた。

行き過ぎたことかと躊躇しつつ、僕は好奇心に負けて少女に質問した。
「何曜日にお勤めなのですか?」
すると少女は、困ったような苦笑いを3秒ほど僕に見せた後、「秘密です。」と答えた。

ヤラレタ。

萌えている場合ではない。完璧すぎて恐れ入った。

実話ですよ。念のため。

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