ピアノの打鍵構造について

ピアノの鍵盤に求められる機能は以下の通り。
1. 鍵盤を押している間は音が伸び、開放したときにはすぐに音が止まること。
2. 打鍵の強弱が音の強弱に出来るだけ豊かに反映されること。
3. 鍵盤を開放しきる前に再び打鍵した場合も音が鳴ること。
ハープシコードのように弦を弾く構造やオルガンのように気孔を開閉する構造は1に適しているが2の要件を満たすのが難しい。
一方、ハンマーで弦を叩く構造にした場合には2は容易に満たせるが1を満たすためにちょっとした機構が必要になる。これをエスケープという。そして、エスケープ機構を取り入れた場合には鍵盤の動きに対してハンマーの状態がヒステリシス(履歴依存)になる。つまり、鍵盤を押し切る1mm手前と、押し切った後の戻りの1mmでは、ハンマーの状態が違う。理想的には、押し切って、1mm戻って、その状態から再び押し込んでも、1回目と同じように音がするほうが良い。これが3の要件である。

と、そんなわけで、浜松楽器博物館は面白かったよ、という話。なるほどピアノは奥が深い。きっとどの楽器もそれぞれ、まだ僕の知らない様々な工夫が詰め込まれているのだろう。

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