KUBOON REBORN
こんなことが果たしてあっていいのだろうか。
今日は、昼に東放学園まで演劇を見に行った。夜は父の友人たちが大勢来るというので手品をいくつか演じるよう頼まれていたのである。
言いつけ通り夕刻に帰り、我が家の居間のドアを開けた途端。
ぱーんっっ!!!
防衛本能の命ずるままに逃げようとする僕は居間の中央に引きずり戻された。
まったく理解できなかった。有り得ない光景だった。
「ない!ない!」と叫びつつ転げまわる僕を、プロ仕様のDVカム2機が捕らえていた。カメラマンの一方は、もう4年以上会ってなかった、高校時代の大親友だった。
居間の片隅には持ち込まれたPCがブースを形成しており、色即是空のディレクタであった内田氏が、満足げに納まっていた。
そして、40人に及ぶ僕の友人たち。
インプロ関係、劇団碧関係、手品関係、大学関係、高校関係、さらには、もう6年近く会ってなかった中学時代の友人までもが同席していたのだった。
有り得ない。現実とは到底認めがたい。
カラクロの相方であるだいすけと、以前コンビを組んでいた晃太郎が、現実逃避せんともがく僕をあざ笑うかのごとく司会の口火を切った。内田氏お得意のムービーと、大きく印刷された「くぼーん年表」を元に、周到に準備されたプログラムが進行していった。砂糖無しのケーキ、クッキー、大福。どれも素晴らしくおいしかった。
僕の門出を祝うオリジナルソングまであった。
究極のサプライズパーティ企画であった。結婚式でもここまでは出来まい。
最高のひと時。こんなにもたくさんの人たちに騙されて、愛されて。
みんな本当にありがとう!! 僕は必ず、期待に応えます。