アーカイブ ‘ 2005年 2月

KUBOON REBORN

こんなことが果たしてあっていいのだろうか。
今日は、昼に東放学園まで演劇を見に行った。夜は父の友人たちが大勢来るというので手品をいくつか演じるよう頼まれていたのである。
言いつけ通り夕刻に帰り、我が家の居間のドアを開けた途端。

ぱーんっっ!!!

防衛本能の命ずるままに逃げようとする僕は居間の中央に引きずり戻された。
まったく理解できなかった。有り得ない光景だった。
「ない!ない!」と叫びつつ転げまわる僕を、プロ仕様のDVカム2機が捕らえていた。カメラマンの一方は、もう4年以上会ってなかった、高校時代の大親友だった。
居間の片隅には持ち込まれたPCがブースを形成しており、色即是空のディレクタであった内田氏が、満足げに納まっていた。

そして、40人に及ぶ僕の友人たち。
インプロ関係、劇団碧関係、手品関係、大学関係、高校関係、さらには、もう6年近く会ってなかった中学時代の友人までもが同席していたのだった。

有り得ない。現実とは到底認めがたい。

カラクロの相方であるだいすけと、以前コンビを組んでいた晃太郎が、現実逃避せんともがく僕をあざ笑うかのごとく司会の口火を切った。内田氏お得意のムービーと、大きく印刷された「くぼーん年表」を元に、周到に準備されたプログラムが進行していった。砂糖無しのケーキ、クッキー、大福。どれも素晴らしくおいしかった。

僕の門出を祝うオリジナルソングまであった。

究極のサプライズパーティ企画であった。結婚式でもここまでは出来まい。
最高のひと時。こんなにもたくさんの人たちに騙されて、愛されて。

みんな本当にありがとう!! 僕は必ず、期待に応えます。

この日の参加者の記録群:でんこ おっしぃ すい だいすけ
他にいたら連絡請う。

二重螺旋

「夜中に書いたラブレターは送るな」なんて、古臭い言い回しだけれど。
事実、夜の僕と昼の僕は若干思考回路が違う。

夜の僕が悩んだ問題を、昼の僕は解する。
昼の僕が笑った現実に、夜の僕は涙する。
(それは人格が変わるというほど大げさではないし、昼夜に限ったことではないし、2つとも限らないし対立とも限らないがそれはさておき。)

どちらも僕で、偽者はいない。対等で、優劣はない。
夜にこそ昼の思考を回想し、昼にこそ夜の思考をトレースしなければ、本当の解決にならない。

むしろ昼夜を問わず
悲しいときにこそ笑顔を忘れず
怒れるときにこそ愛情を忘れず
笑っているときにこそ焦りと悲しみに対処し
愛しているときにこそ怒りと憎しみを分析し

振り子が止まったときに、静寂の中でもう一度考えてみよう。

移動の法則

マイム系コンテンポラリダンスユニット「水と油」の公演。相変わらずの独特なユーモアと美しいモーション。哲学。ミステリィ。モダニズムへのからかいとか授業風景の抽象化とか。

大好き。

破裂音

午後、手品サークルの集いへ出かける。なんとなく中途半端な機嫌を維持しつつ、夕刻に解散。
粘性のある時間の中で、S氏に求められるままに彼の新作の推敲になんとなく付き合い、その間に他のメンバーは次々にそそくさと帰ってしまい、さてさて宙ぶらりんな17時ごろのこと。
Wから電話。今、卒業発表会の練習をしているから見に来て欲しい、とか。綿毛の着陸に似た静かな安堵を感じつつ、依然粘性の残る時間を背に受けながらプレハブの離れへ。朝から続く中途半端な機嫌に相応しい力加減でドアを開けた。

ぱーーんっ!!
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人形めぐり

まず東京丸善のテディベア展。無料なので品数は多くはないが、普通のお店では絶対売っていない高級品ばかり。ゴトウユミコさんが常駐していたが、客が他にいなかったせいもあってか、いろいろと興味深い話を披露してくださった。ゴトウさんの作品群もかなりいい感じだが、そのお隣にあった小栗佳子さんの作品もなかなか素敵。

次は大丸ミュージアムへ。と、歩いて向かう途中で八重洲ブックストアの「帯人形展」という看板が目に留まり、寄り道。渋い展示だったが、歴史的なコンテクストも含めて非常に興味深いものであった。例によって他に客はなく、着物を着た上品な女性が次から次へと説明をしてくれた。

今度こそ大丸ミュージアムへ(と思わせてその前に昼食)。ドールハウス展である。コレクションということであまり解説などはなくひたすら作品であるが、かなり楽しめた。細々した精密な作品も魅力的だが、細部がそれほど忠実でなくても、雰囲気がきちんと出来ている作品というのは凄い。出口のミュージアムショップには、クリエイタのためのキットなど多数。ミニチュア楽器で有名な吉田和則氏が、工作の実演をしてくれていた。工夫があれば、時間はそれほどかからないのだ、と。

渋谷へ移動、滑り込みでMaria Cuoreへ。恋月姫、天野可淡、四谷シモンといった現代人形作家たちの作品をじっくりと眺める。朝から回ってきた他の展示とはうってかわって、薄暗い中に冷たく存在する人形たち。
怖い。見透かされている。見下されている。瞳の奥に、あるはずのない精神構造がホログラムのように広がっているのだ。

完全解放前後

朝、地震に起こされた。結構びっくりした。
外は雪。冷えるぅ、冷えるぅ。
でも今日は本番。決戦の水曜日。弱音は吐かずに8:30に家を出る。

10:00到着。担当教授が地震のせいで電車に閉じ込められて遅刻とか。それで、僕の発表は1時間ほど遅れることになった。と思いきややっぱり予定通りで、とかいわれて。まあ、準備は万端だし、今更じたばたすることもないからいいんだけども。

11:20発表開始。12:00完全解放。
研究室の同僚2人の発表を見学した後、体育館でフットサル。
ぶっ倒れるほど走って、足がガクガクで、そのまま体を引きずるようにしてサウナとか行って。

ああ、もうすぐ学生が終わるんだ。なんちゃって。
大人になんかなるもんか。

ハウルの動く城

先月27日に続いて2回目の鑑賞。宮崎ワールドの「表現」は、回を重ねるごとに直接的になっているような気がする。宮崎氏が、今の時代に必要な映画というものを突き詰めた結果なのだろうか。僕はどちらかというとあまり直接的な描写は好まないが、それはきっと宮崎氏も同じように感じているだろう。そんな葛藤が垣間見られるような、階層の深い作品であるように思われた。

カルシファがとても可愛かったです。
ハウルがとってもかっこよかったです。
登場シーンは笑えた。「コテコテ」というか。王道まっしぐらみたいな。
キムタク悪くないけど、お風呂事件で怒ってるシーンはどう見ても絵と音声が合ってないよね。

臥龍頂上伝

友人の知人が出演しているということで、カプセル兵団の舞台を見てきた。
ドラゴンボール並の格闘シーン(いや、ほんとに。)を最前列で堪能。

世の中、いろんな劇団がある。

科学博物館

リニューアルしたばかりの新館を見に。一応、これがメインイベントだったんだが、入場したのは15:30.あと90分しかない。図書館が予想外に面白すぎた。
地下3階から攻める(攻めないけど)。単位体感コーナーとか。さすが、ハイセンスだ。急ぎ足で見て回りつつ。大迫力の化石群も、多様多彩な標本群も、美しく展示されていた。
こりゃあ、本館公開が楽しみだ。浜松から見に来ないと。

国際こども図書館

上野公園の向こうにある。名前がそそられるではないか。
1Fは子供用の読書スペース。
2F,3Fには、専門家のためのエリアがあり、18歳未満は入場禁止となっている。
建物自体それほど大きいわけではなく、並んでいる本も多いわけではないが、児童書限定にしてはやはり多いだろう。

面白かったのは、

  1. 韓国語版 ぐりとぐら:書体のせいもあってか、ずっと喧嘩しているようにしか見えない。
  2. 中国語版 ノンタン:”哈哈!”って笑うネコは怖い
  3. 日本語ですが プーさんシリーズのイーヨー:「今日は僕の誕生日だからね。ほら、こんなにたくさんプレゼントをもらっちゃったよ、プー。」「イーヨー、僕には何も見えないけど?」「これが見えないって?僕にも見えないのさ!はーっはっは!!」どう?この歪みっぷり。

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