アーカイブ ‘ 2005年 1月19日

モンキーパンチと河口洋一郎

大学が主催するトークショーに行ってきた。モンキーパンチ氏は言うまでもなくあのルパン三世の作者である。対する河口洋一郎氏は、世界に名を馳せるCGアーティスト教授。なんたる取り合わせと思ったが、どうやらもともと二人は知り合いで、しばしば飲み交わす仲らしい。対談の一部を引用。
モ「僕、ネタに困ると雲を使うんです。フランスの漫画家のメビウスさん、大友克洋さんなんかが影響を受けていると思いますが。この人が、雲を使う、と言ってましてね、これはいいと。
モ「前に地元で、酪農家の看板を書くように頼まれた時にね、、、こう、雲を見ながら、なんとなくスケッチをすると、、(画面に熊の絵)こんな感じです。
モ「はっきりした雲だといいですね。ちょうど今、千夜一夜物語の絵を描いているんですが、あの発想には雲がとてもいいんですよ。怪物とか魔人とか。
モ「入道雲は意外とだめですね。みんな似てて。一番いいのは、台風の後の雲。洗いざらいの空にふわっと浮いている感じがいいですね。
モ「(別の写真)これは、雲の一部をまわしたりずらしたりしてね。ほら。(少年のスケッチ)これが最終的には、こんな感じに。(ルパンの絵)もちろん、ヒントだけですけどね。
河「最初のオリジナルの絵と、ルパンのこの絵と、途中にもっといろいろあるんだと思いますが、形のアウトラインは雲の段階で確かに見えてますね。
モ「漫画っていうのは、想像ですからね、これが嘘だって言うのはないんですよ。ですから、作りやすいですよね。あと、映画のパンフレットなんかもネタにしますね。目を閉じてページをぱっと開いて、飛び込んできた映像から無理やり発想しちゃう。だめだから他の、とかしないでね。部分的に拾ったり。たとえば刀があったら、じゃあ、この辺に刀を置こう、とか。あとは順序ですね。最後に持っていってオチにするとか、中間に持ってきていい感じにまとめるとかね。
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「無理やり発想」っていうあたり、僕が即興のクラスで学んだことと実に似ている。突き詰めればたどり着く、普遍の真理なのだろう。
帰りの電車の中。社内広告の一部に描かれた黄色の水玉がなんとなく視界に入った瞬間、レモンの香り(誰かガムでも噛んだのだろう)が漂ってきた。そのタイミングの妙のせいか、僕の脳はその水玉模様を多数のレモンだと思い込み、広告全体の解釈に戸惑うほどだった。

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