アーカイブ ‘ 2002年 5月

タン・チャナレット氏

Tun Channareth氏は、1997年のノーベル平和賞受賞者である。(正確には、彼の所属している組織の受賞だが。)ICBL(地雷禁止国際キャンペーン)というのを草の根から始めてグローバルに広げ、多くの国の政府を動かした。彼自身が、カンボジアに生まれ、地雷で両足を失った被害者である。

そのチャナレット氏が、上智大で講演をするという情報を入手し、行ってきた。このところ、カンボジアとか、地雷といったキーワードには敏感だ。(ついでにノーベル賞にも敏感だ。)

話術の見事さに驚いた。考え方もクリアで、よく頭が切れる人、という印象が伝わってきた。(同行していた神父には見習ってもらいたいものだ。)カンボジアの教育制度の悪さを考えると、彼が飛びぬけて優秀だったことが推測される。

学園祭を終えて

演者は観客のために。スタッフは演者のために。僕等OBはスタッフのために。

様々な大切なことを思い出したのは全て終わった後だった。去年、一昨年に感じたことをすっかり忘れている。もっともっと、自分に出来ることがあったのに。役に立てるチャンスがあったのに。

そうそう、まだチャンスはやってくる。後悔よりも、リカバリィ。

ちょっといい話

学園祭である。ステージショーの司会ということでほとんど時間がなかったが、合間を縫って数回、屋外でのゲリラを実行することが出来た。

移動中、先程の観客に声をかけられるというのは良くあることである。「あ、さっきのマジシャンだ―」演技の途中にお客さんに“お手伝い”をしてもらったりするのだが、「さっき、お手伝いさせてもらったんですけど、そのお陰で2年ぶりのお友達に出会えたんです。」

ミラクルだ。

誤解

「自分のことをかわいいとかかっこいいと思っている」なんていうと即座に非難の対象にされるのが世の常ですが、僕としてはここに一言「周囲の評価以上に」というのを付け加えたいのです。

これも?

自動車教習に通う日々である。教習車で運転をしていると、ウィンカーなしで曲がってきたり、黄色信号を勢いよく走り抜けていったりする車がよく目に付く。「あいつらだって教習所通っていたころは安全運転してたんだろうに。」教官がぼやく。まったくだ、と、納得する。

しかし、しかしだ。何か、奇妙な違和感を一瞬感じたのだ。どうも「わざとらしい」のだ。ひょっとすると、さっき信号無視をした運転手は、教習所から雇われているんではなかろうか?自転車だ!!彼にはどんな指令が与えられているのか。あの歩行者もか!!塀の影で待っていたに違いない。

あれだ、あれ。True Man Show。あの映画好きでした。

お世話になりました。

今日が、「郷」での最後のマジックショーサービスとなった。金曜日に閉店し、2週間ほど後に「あゆち」というお店がオープンするらしい。結局、新しいお店の関係者には出会えなかった。同じ場所で仕事が続けられるかどうかは微妙なところだ。

今、仕事を始めた頃の日記などを読み返すと面白い。本当に苦痛だった日もあった。どこが悪かったんだろう、と悩みつづけたこともあった。いつの間にやらすっかり慣れ、ちょっとやそっとで落胆したり悩んだりしなくなったけれど。それは成長ではなくて、鈍感になっただけかも知れない。

サークル関係者やら、中学校時代の同級生やら、知り合ったばかりの友達やら、いろんな人たちが僕の手品を見に、もしくは単に会いに来てくれた。初めて顔を合わせるお客さんとも時に話が弾み、世間話をしたり、名刺を交換したりした。そういう場があるということが、僕の生活全体に活気を与えてくれていたように思う。

とりあえず、2週間ほどは僕も休業。新しいお店の様子を見てから、別のお店を探すなりするつもりです。

人、人、人

埼京線に遅れが出て、ぎゅう詰め。板橋駅ホームで足止めを食らっているところで、一人目の男。一応この話の主人公ということになる。サングラスをかけた、小太りの中年。以下、ジャイアンと呼ぶ。そして、駅員ABC。どう見ても新入社員という雰囲気満点のひ弱な3人組に、ジャイアンが凄む。「何で遅れてんだよ!!」ひたすら頭を下げる3人。1分ほど凄んでいるところへ、別の一人が近づいていった。駅員達とジャイアンの間に入る。「おい、なに大きい声出してるんだ。」お、正義の味方登場か?「馬鹿じゃないのか?怒鳴ったってうごかね―んだよ。」「あぁ?なんだてめーは!!」怒るジャイアンからすっと身を引いたかと思うと、必死でなだめる3人の駅員の後ろへまわり、さらに挑発。「馬鹿、馬鹿」軽くどついたりしている。ぜんぜん正義の味方じゃなかったらしい。駅員かわいそう。そのまま、3人の駅員に抑えられるジャイアンを尻目に、彼はニヤニヤしながら去っていった。なんという悪趣味なやつだ。

無事に到着した新宿駅で、またも凄んでいるジャイアンを発見。「駅長を呼んでこい!!」「はい、少々お待ちください。」えらくごつい駅長が登場。「どうしてくれんだよ!!」「何をですか?」まるで動じない駅長。静かな迫力。

一瞬たじろぐジャイアン。

雑誌掲載

HotDogPressという隔週誌にDOMOボーイズで載りました。5/27号の62ページ。ストリートパフォーマー特集で、マジックパフォーマーとして1/8ページくらい。

救命実習

例のあれである。知る人ぞ知る、「負傷者発見!周囲状況異常なし!」である。そんな周知の事実をここに書く気はないので、近くにいる免許所有者に聞いてください。

まず、三角巾を渡され、ももに縛り付けて止血する実習。教官の指示どおりに折ってゆく。「こう持ってください。」「次に、こう折ります。」「次に、こう折ります。」6回くらい折るのだが、ふと気づくと、彼の口調がおかしい。「こう」の部分が不自然に持ち上がり、能のようになっている。気になったが、気にしないことにする。折ったところで、僕ら教習生は人形のももに三角巾を巻いて縛り、さらにスパナを縛り付けてぐいぐいひねる。教官はその指示を出しながら自分のももをぐいぐい縛っている。ふと顔を上げると、腰に片手を当て、片足を軽く組んで机に手をついて、ももにスパナを縛りつけた教官が涼しい顔で立っているのであるが、それがもうおかしくて仕方がない。彼は狙っているのか?このおかしな光景は計算どおりなのか?

「はい、解いてください。」「次は、こう持ってください。」「こう折ります。」また口調がおかしい。エスカレートしている。数回折ったところで、「はい、回収します。」やられた。これは明らかに計算された演出だ。

結局、彼はかなりのコメディアンであることがおいおい判明した。人工呼吸練習用のゴム人形を前に、「中に入っている人間が・・」と説明を始めた頃には抱腹絶倒だった。

Micken復活

密かに修理に出していたMickenが、元気になって帰ってきた。キーボード一新、ディスプレイピカピカ。これが、保証期間内なので無料。しかも、GWを挟んで1週間ほど。IBMってすごいなぁ。

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